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溶連菌

溶連菌感染症とは

溶連菌とは広く存在している細菌です。正式な名前は溶血性連鎖球菌といいます。

一般的な風邪はウイルス感染ですが溶連菌は細菌ですので、治療に抗菌薬が有効な点が大きな違いです。典型的な症状としては、

  • 膿のような浸出物のつき扁桃が腫れる
  • 首のリンパ節が腫れる
  • 高熱
  • あまり咳が出ない

しかし、ウイルス感染でも膿のような浸出物が出て扁桃が腫れることがあり、見た目だけで区別することは困難です。
喉をこすって検査すると10分程度で調べられる溶連菌の迅速検査がありますのでそれを用いることが一般的です。
更に、薬剤の感受性を調べるために培養検査を行うこともあります。

溶連菌感染症の原因

飛沫感染といって、咳をして飛んだ唾液中の細菌により感染します。伝染しやすい細菌です。冬の終わりから夏が流行時期です。

溶連菌の治療

第一選択はペニシリン系抗菌薬を10日間の治療です。

扁桃炎自体は抗菌薬の内服による速やかに改善しますが、きちんと治療するために10日間お薬を飲むことが大切です。この抗菌薬の内服は、リウマチ熱の予防効果があることも報告されています。

ちなみに、ペニシリンでなくセファロスポリン系の抗菌薬5日間でも治療効果が同等との報告もあります。

Short-Course Antibiotic Treatment of 4782 Culture-Proven Cases of Group A Streptococcal Tonsillopharyngitis and Incidence of Poststreptococcal Sequelae

第三世代以降のセファロスポリンでは、下痢をする可能性(クロストリディウムディフィシル腸炎:CDAD)があり、まずペニシリン系で治療を始めるのが安全です。

溶連菌感染は放置しているとリウマチ熱のリスクとなり弁膜症を発症したり、糸球体腎炎を起こす可能性があります。喉が腫れて高熱が出ることを繰り返している方は、溶連菌の検査と治療、場合によっては扁桃摘出術の適応などを相談することが重要です。

ちなみに、抗菌薬と抗生物質も言葉の定義が異なります。googleで検索すると簡単にでてきます。ここなど

普通の風邪だと思っても、信頼できる診断と治療を行うお医者さんに診てもらいましょう!

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