SGLT2阻害薬の色々な効果
SGLT2阻害薬は色々な効果が報告されてきています。
今後のガイドラインに影響が出てくるかもしれません。
特に肥満の有る方には良い適応です。
SGLT2阻害薬は余分な糖を尿として排泄する薬です。
糖尿病の治療薬なのですが、現在ではこういった新規薬剤は心血管イベントへの治療効果も求められます。
心血管疾患の既往を有する2型糖尿病患者を対象としたEMPA-REG trialという、SGLT2阻害薬の心血管イベントへの影響を見た試験があります。
(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27299675)
心血管複合エンドポイント(心血管死,心筋梗塞,脳卒中)を主要エンドポイントとし、これを有意に抑制しました。
心血管死が,内服開始数ヶ月後から実薬群で減少しており,SGLT2阻害薬による利尿作用が,有効であったのではないかと考えられています。
また、腎予後試験の成績も注目されています。
同試験では、エンパグリフロジンによる強力な腎保護作用が示され、この薬剤を糖尿病性腎臓病のみならず慢性腎臓病(CKD) 全体に対する治療薬として、全世界で5000人規模の臨床試験を行うことが新たにプレスリリースされました。
今後の糖尿病や慢性腎臓病のガイドラインに大きな影響を与えるエビデンスが出てくるかもしれません。
SGLT2阻害薬は余分な糖を尿として排泄する薬ですので肥満の改善に効果があると言われています。
低血糖のリスクもなく、痩せる効果もありこれから多くのエビデンスが証明されてくる事が予想されます。
肥満の有る糖尿病の方は、主治医と相談して試してみると良いかもしれません。