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大豆や大豆発酵食品と死亡率の関係

大豆関連製品の健康への良い影響を調べた研究の紹介です。

イメージでは健康的と見られがちな納豆や味噌などは実際どうなのでしょうか?

内科・リーレクリニック大手町のコラムです。


大豆発酵食品の摂取が高血圧リスクを低下させ、心血管死亡率の減少に関連するという報告があります。

大豆製品の総摂取量と総死亡率を調べた研究では、良い影響だったり悪い影響だったりと結果がバラバラでした。

そこで大豆を使った食品と死亡率の関係を調べた研究があります。

Association of soy and fermented soy product intake with total and cause specific mortality: prospective cohort study

https://www.bmj.com/content/368/bmj.m34

この論文では、日本人92915人を調査して大豆を用いた各種の食品摂取量と死亡率の関連を調べています。

The Japan Public Health Centre-based Prospective(JPHC)Studyというコホートデータを用いています。

食品は具体的には、

・発酵性大豆食品:納豆と味噌

・非発酵性大豆食品:豆腐、ゆし豆腐、高野豆腐、油揚げ、豆乳、大豆

の総摂取量をみています。

摂取量別に5分位に分けていて、一番少ないグループでは53g/日未満、多いグループでは141g/日以上とのことです。

 

死因としては日本の死因上位5つの癌、心血管疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患、外傷をみています。

調整された共変量(取り除いたバイアスと思って下さい)は、

  1. BMI
  2. 喫煙
  3. 飲酒
  4. 運動習慣
  5. 糖尿病歴や高血圧の薬の摂取
  6. コーヒーやお茶の摂取量
  7. 健康診断のデータ
  8. 女性の閉経
  9. 全エネルギー摂取量
  10. 野菜・果物・魚・肉

です。

 

結果です。

大豆製品の総摂取量と総死亡率に関連はありませんでした。

関連がみられたのは、

・男性における納豆と心血管疾患

・女性における納豆と脳血管疾患

です。

 

なんとなく健康に良さそうではありますがはっきりしないという印象です。

大豆関連製品の摂取によりLDLコレステロールが下がったり体重が落ちた事は調整されてしまうので大豆関連製品の健康への影響は小さく見ている可能性はありそうです。

流行りの醗酵食品の健康への良い影響はまだなんとも言えないのかもしれません。

内科・リーレクリニック大手町のコラムです。
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