胃腸炎とは
胃や腸に炎症がある病態です。
お腹の風邪と言われることもあります。
胃だけの場合を胃炎、腸だけの場合を腸炎と言ったりもします。
嘔吐、腹痛、下痢、発熱といった症状があります。
手術が必要になる虫垂炎と症状が似ており区別が困難です。
こちらに
胃腸炎と虫垂炎の見分けの方のコラムを記載しています。
大切なポイントとしては、歩けないほどの腹痛と、痛い場所が移動し右下腹部に限局した腹痛となった場合には胃腸炎よりも虫垂炎を考えるべきということです。
胃腸炎の原因
ウイルス性のものが多いですが、細菌性の腸炎もあります。
代表的な細菌性胃腸炎の原因菌とその感染経路をまとめます。
カンピロバクター:鶏肉からが多いです。新鮮なものでも火を通していないと感染します。
サルモネラ:生卵からが有名です。ペットや生肉からも感染します。
腸炎ビブリオ:夏場の海水の魚介類から感染します。
病原性大腸菌(o-157):牛の腸管や汚染された人の手指から感染します。
また、感染症に限らずストレスが原因で腹部症状が出ることもありますし、冷えや食あたりでも胃腸炎になります。
胃腸炎の治療
最も多い、ウイルス性胃腸炎の場合は対症療法が基本です。
漢方薬の五苓散は利水剤に分類される者で、嘔吐や下痢などの症状を緩和し胃腸炎に効果的であるためよく処方されています。
細菌性の腸炎であれば、抗菌薬での治療が重要です。
この場合は便培養の結果を見て薬の調整を行います。
こちらに、胃腸炎の場合の抗菌薬の使用についてコラムを記載しております。
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