飲酒の健康への影響
健康な人にとって、少量のお酒は少しだけ健康的かもしれません。
でも本当に少量です。
(アルコール20g:ビール500ml、ワインや日本酒180ml)
友達が多いと長生きって話もありますので、お酒は皆でほどほどに楽しみましょう。
お酒と健康について様々な報告があります。少量の飲酒は健康良いんだ、なんてよく聞くのではないでしょうか。
アルコールは、肝細胞がん、食道がん、大腸がんを増やすことが報告されています。エタノールの作用により心筋梗塞を減らすことも分かっています(1日あたり10gのエタノールでその効果は頭打ちですが)。
良い面も悪い面もありそうです。
アルコール消費量と全死亡率を比較した有名な研究があります。
この論文でも報告されているのが、有名なJカーブと呼ばれるグラフです。縦軸が死亡リスク(死にやすさと考えて下さい)、横軸が1日あたりのアルコールの摂取量です。アルコールを1日20gほど取る人たちは死亡リスクが0.9倍(全く飲まない人に比較して)とのことです。
アルコールを少量取るほうが長生きだと言われるものです。ちなみにアルコール20gとは、ビール中瓶一本、ワイン180ml程度です。
ところで、お酒弱いイメージの日本人においてはどうなのでしょうか?
日本人においての報告があります。
こちらでも1日23gのアルコール摂取までは少しリスクが低下し46gから死亡リスクが上昇するというJカーブが確認されました。
ちなみに、ポリフェノールが良いから赤ワインがいいとおっしゃる方もいますが、心筋梗塞の予防効果に関してはお酒の種類関係なくエタノールの抗凝固作用によるものが大きいとされています。
ワイン、ビール、その他の蒸留酒と循環器疾患の発症を比較した論文です。
お酒の種類は関係無いとのことでした。