スマートフォンを使った血圧測定
近い将来、簡単に自分の血圧を知れるようになるかもしれません。
継続的な運動、禁煙、禁酒、減塩を支援する技術のほうが待ち遠しいですね。
Smartphone-Based Blood Pressure Measurement Using Transdermal Optical Imaging Technology.
スマートフォンを使った血圧測定のお話です。
顔の血流をスマートフォンのカメラで測定し、血圧を推定できると発表されています。
経皮的光学イメージング(transdermal optical imaging)という技術を使っているそうです。
1328人の血圧の正常は大人で収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧を顔の血流から推定しました。
実際の測定した血圧とのズレ(と標準偏差)は、
・収縮期血圧 0.39±7.30 mm Hg
・拡張期血圧 -0.20±6.00 mm Hg
・脈圧 0.52±6.42 mm Hg
とのことでした。
かなり精度高いですね。
本当なら血圧計メーカー真っ青です。
普通は査読のある投稿論文に置いて”本当なら”なんて書かないのですがどうもこの手の話は胡散臭く聞こえてしまいます。
というのも以前、血液一滴からがんを予測するというヘルステックのスタートアップがありました。
7億ドルを資金調達し、会社の評価額も900億ドルまでいったそうです。
夢のようなお話ですが、本当に夢のお話で完全に詐欺でした。
創業者?のエリザベスさん、インナーの黒のタートルや話すときの手振りがスティーブ・ジョブズさんに似ていると思うのは気の所為でしょうか。
このエリザベスさんは、ビジネス誌には掲載されていましたが医学ジャーナルには全く掲載されていませんでした。
今回の血圧測定とはきちんと論文になっていますので全然別のレベルのお話ではあるのですが心配してしまいます。
ヘルステック関連は資金調達してそのままポシャるってのがとても多い印象です。
いずれにせよ、血圧を測定する手段よりも健康のために血圧を測定して治療を行うという健康意識が最も大切だと思います。
手軽に血圧知れるより、継続的な運動、禁煙、禁酒、減塩を支援する技術が健康増進には有効ですね。