マスクと手洗いの効果
日本ではコロナ以降、すっかり健康な人のマスクの着用や手指消毒が定着しています。
マスクや手洗いは実際に効果があったのかコクランレビューが2023年1月末に出ています。
コクランレビューはビデンスに基づく医療において国際的に最高水準であると認められています。
早速、マスクと手洗いの効果をみてみましょう。
Physical interventions to interrupt or reduce the spread of respiratory viruses.
インフルエンザやコロナといった呼吸器感染症に対する物理的介入の効果について検証したコクランレビューです。
物理的介入:入港時のスクリーニング、隔離、検疫、物理的距離、個人保護、手指衛生、フェイスマスク、眼鏡、うがい
いまやDeepLの性能が高くあまり内容を紹介する価値が無いとは思うのですが、
注目の高いマスクと手洗いについて書き出します。
医療用/サージカルマスクとマスクなしの比較
試験9件(27万6,917例)のリスク比は0.95(95%信頼区間[CI]:0.84~1.09)
試験6件(1万3,919例)のリスク比は1.01(95%CI:0.72〜1.42)
どちらも有意差はないのですが、マスクをしたほうがリスクが低いという結果と高いという結果が出ていますので、本当に意味が無さそうです。
手指衛生に関する比較
試験19件(うち9件の5万2,105例)によるとリスク比は0.86(95%CI:0.81~0.90)
こちらは有意差があり、呼吸器感染症のリスクを14%少なくしてくれるという見込みです。
コロナは接触感染が少ないから手洗いや消毒の効果少ないと言われていましたけど、マスクよりは効果的ですね。
試験結果のばらつきが大きく、介入のアドヒアランスも悪くあまり信頼できないとまとめられています。