新規抗インフルエンザ薬ゾフルーザ
新しい抗インフルエンザ薬のゾフルーザは1回飲んで治療終了のお薬です。
抗インフルエンザ薬は選択肢が多いのですが一長一短があり、そもそも必要かどうかを含めて主治医と相談しましょう。
新規抗インフルエンザ薬ゾフルーザについて論文です。
Baloxavir Marboxil for Uncomplicated Influenza in Adults and Adolescents
日本およびアメリカで12-64歳のインフルエンザの方に、ゾフルーザ、タミフル、プラセボに2:2:1に割り付けた試験です。
1436名が参加(8割が日本)しています。
異常行動の副作用のため、タミフルのみは20-64歳に割り付けられています。
*余談ですが、タミフルは現在は異常行動との関連を認められず処方可能になっています。
結果は、症状緩和までの期間がゾフルーザ53.7時間、プラセボ80.2時間(共に中央値)でした。
ざっくりいうと、インフルエンザでそのままだと3日、ゾフルーザ使うと2日で元気になるというものでした。
症状緩和までの時間はタミフルとゾフルーザで差がないのですが、ウイルス検出期間は、差があります。
・ゾフルーザ群 24時間
・タミフル群 72時間
・プラセボ群 96時間
ということで、一度飲むだけで良いゾフルーザはタミフルと同じような治療効果を感じられて、人に感染すリスクをより抑えられることが期待されます。
ただ、1日飲んでお終いなので翌日からウイルスが増えるときにゾフルーザ耐性のウイルスが生じることが懸念されています。
ちなみに薬価はタミフル2c5日分で2720円/に対し、バロキサビルは2錠1回で4789円と倍くらいの薬価です。
抗インフルエンザ薬は選択肢が多いのですが一長一短があり、そもそも必要かどうかを含めて主治医と相談しましょう。