コロナとインフルエンザのウイルス干渉について
コロナとインフルエンザの流行に関するコラムです。
今年の冬の感染症について、手洗い、マスク、ソーシャルディスタンスなどの取り組みとともにウイルス干渉の影響も予想されています。
発熱外来の設置など公的な取り組みが行われていますが、2020年冬の感染症の流行はどのようになるのでしょうか?
ウイルス干渉を含めて簡単にまとめています。
大手町の内科クリニックのコラムです。
ウイルス干渉が話題になっています。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/72252
記事の内容は
コロナウイルスの流行によるウイルス干渉のために、 インフルエンザウイルスは今シーズンは流行入りしていない |
というものです。
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ウイルス干渉とは
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ウイルス干渉のメカニズム
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ウイルス干渉の論文
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冬の感染症について
の順に記載しています。
ウイルス干渉とは
ウイルス干渉とは、あるウイルスが流行すると他のウイルスが流行しないというものです。
ウイルス同士で宿主の奪い合いをして勝ち負けが出ているような状況です。
ウイルス干渉のメカニズム
メカニズムとしては、あるウイルスに感染するとそれに対する免疫応答が起こり、他のウイルスに感染しづらくなる、とされています。
これが個人レベルで起こり、ヒトヒト感染により集団レベルでも起こります。
具体例として夏場にはRSウイルスが流行し、冬場になるとインフルエンザが流行します。
ウイルス干渉が起きて同時流行とはならない1例です。
ウイルス干渉の論文
ウイルス干渉に関する論文もあります。
風邪の人にPCRを行ってライノウイルスを同定するという中々壮大な研究です。
結果は、いわゆる風邪の原因のライノウイルスは年中流行しているけれど、冬場に感染者数が減りその時期にインフルエンザが流行すると報告されています。
また重感染(ライノ+インフルエンザ)は理論値よりかなり低くウイルス干渉を支持する結果になっています。
冬の感染症について
以上のように、ウイルス干渉という現象が知られています。
ですので今年はコロナウイルスとインフルエンザウイルスが干渉して、インフルエンザが流行しないだろうというお話です。
個人的には、今年はインフルエンザはほとんど流行しないと思います。
要因として
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が考えられます。
ウイルス干渉でインフルエンザが流行しないと予想しているというのは裏返せば、
冬場はコロナウイルス感染の方はかなり増えるとみられています。
ファイザーとバイオエヌテック(ビオンテック)のワクチンはEUで承認されましたし、米国でもFDAに緊急使用許可を申請していますので近日中に接種が始まるかと思います。
ウイルスの弱毒化、ワクチンの開発など状況を好転させる要素もありますので年単位でみると今が一番苦しい時期でこれから良くなっていくはずです。
あまり悲観的にならず、冬の感染症シーズンをお過ごし下さい。