コロナウイルス感染の臨床的特徴
新型コロナウイルス肺炎とその他の肺炎の比較の報告です。
コロナウイルス(SARS-CoV-2)の肺炎の見分け方にお役立て下さい。
A comparative study on the clinical features of COVID-19 pneumonia to other pneumonias
内科・リーレクリニック大手町のコラムです。
スマホやPCを使って相談出来ます。
医師が対応しますので医療機関の受診による感染のリスクを懸念される方、出歩くことを避けたい方はご利用下さい。
処方箋を薬局にFAXした場合の自己負担額は千円程度で医師と相談出来ます。
症状について
一般的な肺炎、コロナウイルス感染症による肺炎どちらの場合も臨床症状は似ていました。
多くみられたのは
発熱(新型コロナ肺炎:78.95% vs 非新型コロナ肺炎:93.33%)
咳(47.37% vs 80%)
でした。
ちなみにコロナと風邪、インフルエンザとの比較にこのような図も出ております。
普通の風邪に比べて、新型のコロナウイルス感染はインフルエンザに似た症状です。
インフルエンザの症状より倦怠感や頭痛が軽いイメージでしょうか。
発熱と咳が揃っていて、他の症状が軽く各種検査で他の疾患が除外された場合には怪しいとなりそうです。
風邪と肺炎の見分け方も以前コラムを記載しておりますのでご参照下さい。
また元の新型のコロナウイルスによる肺炎とその他の肺炎の比較に戻ります。
CT所見について
両側性病変(78.95% vs 26.7%)
多発性病変およびすりガラス影(89.47% vs 6.67%)
と広い範囲に異常陰影が出るのが特徴という印象です。
血液検査結果について
AST(>40U/L;27.78% vs.0%、p=0.03)
ALT(>50U/L;27.78% vs.0%、p=0.03)
γ-GT(>45 U/L;44.44% vs.0%、p=0.004)
LDH(>250U/L;31.58% vs.0%、p=0.02)
α-HBDH(>182U/L;75% vs.20%、p=0.01)
と肝胆道系酵素の上昇が見られました
ちなみにこの報告では、新型コロナ肺炎患者はロピナビルとリトナビル、対症療法により治療されたそうです。
ロピナビルとリトナビルの効果も否定的な報告もあり、標準治療にはなっていないはずですがここでは全例に用いられているようです。
2020年2月14日までに、ICU入室が必要とされた患者はいなかったそうです。
だんだん特徴が分かってきていますが、早く手軽な迅速検査のキットなどが出ると良いですね。