コーヒー、ワインとアルコール性肝障害
お酒は飲みすぎないのが一番ですが、コーヒーを飲んでおくとその健康被害を抑えられるかもしれません。
コーヒー、ワインの消費量がアルコール性肝障害による死亡率を抑えるというタイトルの論文です。
適度な飲酒が健康に良いというのは長らく言われていました。
飲酒量が増えるとがんリスクが上がるのですが、少量なら心血管疾患を抑制する(アルコールによる抗凝固作用のため)という説です。
観察研究でも少し飲酒する人たちに長生きが多いなど色々な報告がありました。
しかし、ランセット(オンライン)2018年8月23日に、少量でもアルコールは健康リスクを上げるとの報告が世界疾病負担研究(GBD)2016からでました。
これにより、一応アルコール論争は飲まずに済ませられればそれが良い、という結論が出たようです。
また、アルコール摂取によりアルコール性肝障害のリスクが正の相関で上がることも知られていました。
しかし今回ご紹介する論文ではワインとコーヒーの消費によりアルコール性肝障害のリスクが下がるというものです。
ノルウェーの男女およそ219279人を調査しています。
結果は
・アルコールの消費量が増えるとアルコール性肝障害が上がるが、ワインではその影響がとても小さい
・コーヒー5杯以上飲む人ではさらに影響が少なくなる
というものでした。
reduced mortality from alcoholic liver disease
じゃなくて
reduced the increase in mortality from alcoholic liver disease
とかが正しいタイトルのような、、、
(英語苦手なのですが)
やはりアルコールは少なければ少ないほうが健康には良いようです。
とはいえ、飲むのならビールやウイスキーよりワイン、コーヒーを普段から飲むことが健康被害を小さく出来るかもしれませんね。
またタイトルの話ですが、論文では精密な表現が求められ分かりづらくなってしまうことが多いです。
誇大広告のような文章でもなく、精緻だけど難解な文章でもなく、分かりやすく適切な形で知見を伝えられたらとコラムをかいています。