咽頭炎にステロイド投与
ステロイドには副作用がありますが、抗菌薬の適応のないウイルス性の咽頭炎には早期症状改善の効果が期待できるようです。
受験前や出張前など、どうしても風邪症状を早く治したいときには主治医と相談してみましょう。
急性咽頭痛に対してステロイドの単回投与による症状改善を調べた無作為化比較試験です。
Effect of Oral Dexamethasone Without Immediate Antibiotics vs Placebo on Acute Sore Throat in Adults
抗菌薬投与がすぐに必要な状況でなく、糖尿病や高血圧などの基礎疾患のない大人が対象です。
ステロイドは経口デキサメタゾン10mgが投与されています。
これ、なかなかの量です。
最もよく使われるプレドニンの4倍以上の力価ですので、プレドニン40mg以上でしかも半減期は倍近いという量です。
結果的には48時間以内の症状改善の割合はステロイド投与群で有意に高かったようです。
また28日間の調査期間中において副作用の発現には差がなかったとのことでした。
急性咽頭炎に対してステロイドを投与し症状消失が早くなったという報告でした。
ステロイドには副作用が多く、この結果から一律に早く良くなるという理由でステロイドが処方されることには繋がらないかとは思います。
しかし少なくとも、”早く治るから抗生剤”とウイルス性咽頭炎に抗菌薬を投与するよりは有益な可能性があります。
風邪に抗菌薬が無効というお話
受験前や出張前など、どうしても風邪症状を早く治したいときには主治医と相談してみましょう。
基本的な風邪、咽頭炎の対策はこちらでご確認下さい。
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