舌下免疫療法(シダトレン)の仕組み
舌下免疫療法、減感作療法はIgGという抗体を作る治療です。
治療中も抗ヒスタミン剤などのアレルギーの薬を併用出来ます。
また、減感作療法の治療効果は長く続くことが期待できます。
スギ花粉の減感作療法を開始できるシーズンとなりました。
舌下免疫療法、減感作療法も含め、アレルギーの仕組みについてまとめました。
アレルギーの仕組み
1 抗原(スギ花粉やダニなどのアレルゲン)が体内に入ります。
2 抗原を異物として認識して特異的IgEという抗体が作られます。
3 特異的IgEと抗原がくっつくことでマスト細胞(肥満細胞)からヒスタミンやロイコトリエンといった化学物質がでます。
4 ヒスタミンなどにより鼻水や目の痒みといった症状が起こります。
舌下免疫療法で抗原に慣らしていくと、IgGという抗体が作られるようになります。
このIgGはIgEよりも先に抗原とくっつくためにアレルギー症状を抑えます。
そのため、ヒスタミンを抑える抗ヒスタミン剤のような花粉症の治療薬を使っても減感作療法に悪い影響はありません。
また、一度IgGが産生されるようになるとその後もアレルギー症状を抑えられると考えられています。
ただしIgGが作られるようになるまでは時間がかかりますし個人差も大きいです。
減感作療法は花粉症の根治療法として注目を集めていますが、良い点も悪い点もあります。
治療効果が出るまで長くかかることと、一度効果が出ればその後も期待できることから、始めるなら早いほうがメリットが大きいです。
まずは一度主治医と相談してみることを勧めます。