慢性腎臓病とは
慢性の経過(3ヶ月以上)で腎臓の機能が悪化する腎臓病のことです。
慢性腎臓病は無症状に進行し、腎機能が廃絶した場合には血液透析などの腎代替療法が必要になります。
また、心血管疾患の危険因子でもあります。
以前は、糖尿病や高血圧、脂質異常症、喫煙などが心血管疾患のリスクとして注目されていましたが、この慢性腎臓病(CKD)も、それらと独立した危険因子として重要視されています。
また、慢性腎臓病が進行した場合の患者さんの生活の質(QOL)の低下や社会的損失も大きいです。
週3回1回4時間の血液透析をうけることも大変ですし、そのための費用は年間およそ600万円がかかり殆どが公費で賄われます。
そのため現在はこの慢性腎臓病を発症させないこと、発症しても進行させないことに力を注がれています。
当院では腎臓内科専門医が
腎臓内科外来を行っております。
慢性腎臓病の原因
生活習慣病(
高血圧、
糖尿病、
脂質異常症など)や糸球体腎炎(IgA腎症、膜性腎症など)が原疾患となります。
悪化を進める因子として肥満、喫煙、塩分摂取、
睡眠不足、
蛋白尿、脱水などがあります。
慢性腎臓病の治療
一度悪くなってしまった腎臓の機能を回復させることは困難です。
原疾患の治療を行い、悪化させる因子への対応をにより腎機能障害の進行を遅らせます。
生活習慣病(
高血圧、
糖尿病、
脂質異常症など)の治療をしっかり行います。
それに加えて、慢性腎臓病特有の合併症の対応を行います。
腎性貧血、CKD-MBD、高尿酸血症、
慢性心不全などの治療です。
糸球体腎炎(IgA腎症、膜性腎症など)に関しては、疾患ごとの治療方針があります。
例えばIgA腎症の高リスク群では扁桃摘出術とステロイドパルス療法、隔日投与を行います。
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