器質的に異常のない消化器症状のある病気のことです。
わかりやすく言うと、胃カメラなどでは異常がないけれど胃が痛んだりムカムカする病気のことです。
言い換えると、機能的な異常です。
機能的な異常とは、ストレスや疲れなどにより胃の動きや働きといった機能が悪くなることです。
粘膜に潰瘍がある胃潰瘍や、胃がんのような器質的疾患と対照的な病気です。
症状からは2つのタイプに分けられます。
・食後のもたれを主とする食後愁訴症候群
・胃痛や胸やけを主とする心窩部痛症候群
の2つになります。
ストレスや睡眠不足、過度のアルコール、喫煙、高脂肪食などが原因になるとされています。
それらにより、胃腸の働きや知覚神経に影響がでるために食べ物を胃に貯めることや腸に送り出すことに不調が出ます。
生活習慣の改善と薬物療法の2つがあります。
といったことです。
色々とありますが、取り組めることから取り組みましょう。
ストレスを避けるというのはなかなか難しい方が多いと思いますが。。。
症状で食後愁訴症候群に分類される場合に有効です。
アコファイドやガスモチンといった薬が使われます。
いわゆる胃薬のことです。
心窩部痛症候群、特に胸焼けに効果があります。
ネキシウムやタケプロンといったプロトンポンプインヒビターがよく用いられます。
上記の治療でも症状が改善しない場合に追加されることが多いです。
元は消化管運動改善剤として開発されたグラマリールが最もよく使われます。
胃潰瘍などの所見がなくとも、ピロリ菌感染がある機能性ディスペプシアの方のピロリ菌を除去すると症状が改善することが報告されています。
日本では機能性ディスペプシアに対するピロリ菌除去は保険適応が認められていません。
自費でピロリ菌検査と治療を行う場合もあります。
症状に合わせて薬が選ばれますのでお気軽にご相談下さい。