麻しんとは
若年者に発症しやすいウイルス感染症です。
10日程度の潜伏期間後に、発熱・咳嗽・鼻汁といった風邪症状が2,3日続きその後に39度以上の高熱と皮疹が出現します。
稀に脳炎を発症し重篤な症状を引き起こします。
風疹と異なり、妊婦さんが感染しても催奇形性はないと言われていますが、流産や早産の原因となります。
麻しんの原因
麻疹ウイルスの感染により発症します。
感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染で非常に感染力が強い事が特徴です。
小児期に予防接種や罹患歴があることが多いのですが、近年は麻疹ウイルスが減り、予防接種を受けていない世代もいるために成人で抗体のな方が増えていると言われています。
一度罹患すると生涯抗体が持続すると言われていますが、予防接種を受けた方は徐々に抗体が下がっていきます。
成人後の追加接種が勧められています。
麻しんの治療法
特効薬はありません。麻しんワクチンによる予防が重要です。
事前にワクチンを摂種していない方の場合、麻しんの患者さんと接触した72時間以内に予防接種を受けることも有効とされています。
接触後5日以内のγグロブリン製剤の投与も有効という報告があります。
血液製剤ですので未知のウイルスやアレルギーのリスクが有ること、麻しんの抗体が含まれている保証がないこと、高額な薬であることから実施することは稀です。
希望する場合にはよく主治医と相談しましょう。
内科に戻る